立木の伐採は、庭の手入れのために大切な作業です。しかし、立木の伐採には危険が伴います。庭木の伐採ではそれほど留意する必要はありませんが、雑木林の伐採などを含む庭木の伐採には、山林の伐採に準じた作業手順を守る必要があります。
ここでは庭木を中心に、立木を伐採する上で注意しなければならない点を見ていきます。

目次

立木を伐採するメリットとデメリット

庭木は別として、雑木林などの立木の伐採は木材を生産するために行うことが多いですが、伐採の目的は他にもあります。

それは、放置されたままの雑木林を伐採によって間引くもので、伐採によって雑木林の環境を維持する目的があります。 放置された立木は密集し、太陽光を遮るために他の植物の生育を妨げます。 この立木を適当に伐採することで、多くの植物が健全に育つ環境を確保するのです。

また、雑木林は人間が住む場所に隣接していることが多いものです。 そういった場所の立木は、枯れて枝が落ちたり道路などにはみ出したりして、人々の生活の邪魔になることも少なくありません。 こういった、邪魔になる樹木をあらかじめ切り倒すことで、怪我や事故を未然に防ぐことができます。

立木は光合成によって二酸化炭素を吸収する作用があります。 しかし、枯れた立木にはこの機能がありません。 そこで、枯れた立木を伐採し、新たに樹木を植えることで、わずかですが地球温暖化などの環境問題を緩和することにも役立ちます。 こういうことのためにも、立木の伐採は必要なのです。

また、立木は昆虫や小動物の棲家になったり、木の実がそれらの食料になったりします。 つまり、立木は雑木林の生態系をつかさどる、重要な役割を果たしているのです。 適度に伐採して残った立木が順調に育つ環境を作ることで、これらの生き物の生態系を守ることにもなります。 庭木の伐採だけであればここまで気を配る必要はありませんが、ある程度の規模の雑木林を含む伐採では、こういったことにも留意する必要があります。

しかし、その大部分は過度の伐採によるものですので、庭木や小規模の雑木林の伐採では考慮する必要はありません。 伐採しすぎたために立木の数が減ると、元に戻るまでに数十年かかってしまいます。 また、立木は地中の水分をコントロールする役目を担っているため、過度の伐採でこの機能が果たせなくなると、土砂崩れや洪水などの被害をもたらすおそれがあります。 しかし、過度の伐採がなければ、こういった被害が起こることはありませんので、一般家庭での伐採ではほとんど考慮する必要はありません。

立木伐採時に注意すべきこと

通常、立木の伐採は樹木を根元から切り倒すため、油断すると作業員が大きな事故に巻き込まれる危険があります。 作業中に気をつけるのはもちろんですが、作業開始前や作業後にも注意すべき点があります。 伐採には危険が伴うものですが、その大部分は事前の準備と気配りによって回避できるものです。 では、伐採時に注意すべき事項には、どのようなものがあるのでしょうか。

  • 1.安全のために、作業スペースを確保する

    立木は一定方向へ倒れるよう切り倒しますが、万が一のことを考え、想定外の方向に倒れても作業員が樹木の下敷きにならないように、十分な作業スペースを取る必要があります。

  • 2.作業時の服装

    立木の伐採を安全に行うには、作業員の服装も重要になります。
    作業服は袖と裾がしっかり締まるものを着用してください。
    また、安全靴を履き、防振手袋やすね当て、安全帯なども必要に応じて準備するようにしましょう。
    しかし、庭木の伐採だけであれば、ここまで準備する必要はありません。

立木伐採を安全に行うための事故防止策

立木を伐採する際は、作業スペースを確保して作業員の安全を図る以外にも、注意すべき点があります。

  • 1.伐採した立木が電線に触れないよう注意する

    雑木林で立木を伐採する際に、落下した樹木が電線にかかり、停電を起こすおそれがあります。
    この場合は電線や電線にかかった樹木に触れたりせず、直ちに電力会社へ連絡してください。
    電線への注意は、一般家庭の庭木の伐採でも必要な場合があります。
    近くに電柱があったり、電線が張られた場所での立木の伐採は、切り取った枝などが電線にかからないように注意しなくてはなりません。

  • 2.近隣住民への配慮

    庭木の伐採であっても、ある程度大きな樹木の場合は、切り倒した際に近隣住宅が倒木で損傷しないよう、十分配慮しなければなりません。
    また、伐採の作業機器も騒音や排気ガスが出るために、やはり近隣住民への配慮が必要となります。

■まとめ

庭木の伐採は多少の危険が伴う上に、近隣住民にも騒音などの迷惑がかかります。 立木の伐採は、周囲への配慮を怠ることなく行うようにしましょう。

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